第186回例会のお知らせ

川端康成学会 第186回例会

日時 12月17日(土) 14:00より
場所 鶴見大学 1号館5階501教室

*研究発表
「川端康成「ナアシツサス」論―花の「おとぎばなし」から「鏡のありす ぎる時代」への移行―」
 立命館大学大学院文学研究科 博士後期課程 吉野 莉奈
「川端康成教材:日本からベトナムへの研究」
 ベトナム ヴァンラン大学 グエン・ヴー・クイン・ニュー

*閉会の辞 川端康成学会会長 片山 倫太郎


*新型コロナウイルス感染症の影響により、会場校での開催に加え、オンラインでも開催いたし ます。オンラインで参加される方は、各自で参加できる環境を整えておいてください。URL、 ID、パスワードは後日配信いたしますので、連絡可能なメールアドレスを事務局長・内田裕太(kawabatagakkai@gmail.com)までお知らせください。
*当日受付にて、参加費500円を頂きます。ご了承ください。 *当日受付にて、年会費の納入をお受けします。併せて、維持会費もよろしくお願いいたします。
*当日、12時より1号館5階507教室にて理事会を対面とオンラインにて開催いたします。常任理事の 皆様はお集まりください。
*例会での研究発表希望者を随時募集しております。ご希望の方は事務局長・内田裕太(kawabatagakkai@gmail.com)までご一報いただけましたら幸いです。
*会員の皆様には「年報」35号(2020年)までのバックナンバーを送料込み1部500円で販売致します。最新号 と前号は会員価格2,000円で販売致します。なお、在庫切れの号もありますので、詳細は事務局長・内田裕太(kawabatagakkai@gmail.com)まで、お問い合わせ下さい。
*例会についてのお問い合わせは下記にお願いいたします。

川端康成学会事務局 〒230-8501 横浜市鶴見区鶴見2-1-3 鶴見大学6号館 鶴見大学文学部片山倫太郎研究室
メール:kawabatagakkai@gmail.com


【発表要旨】 *吉野莉奈(立命館大学大学院文学研究科博士後期課程)
「川端康成「ナアシツサス」論―花の「おとぎばなし」から「鏡のありすぎる 時代」へ の移行―」
 「ナアシツサス」は『若草』昭和二年一一月号(第三巻第一一号)に発表され、『むすめごころ』(竹 村書房、昭和一二年七月)に収録された短編小説である。『むすめごころ』に収められているのは少年少女より一段上の青年子女を対象とした作品である。(三七巻本全集の解題より) モチーフを同じくする作品として「水仙」(『新潮』昭和六年一〇月号、第二八巻第一〇号)がある。「水仙」ではなく「ナアシツサス」が『むすめごころ』に選ばれたのは、語り手の美枝子の存在が一因であると考えられる。本発表では美枝子に焦点を当てて作品の主題を論じていく。「ナアシツサス」の主題は、少女から大人の女性への移行であると考えられる。美枝子を主軸として、美枝子と<私>と姉との関係を論じ、美枝子の少女から大人の女性への移行のきっかけが<私>への好意であることを考察したい。そしてそのことが、 花の「おとぎばなし」から「鏡のありすぎる時代」への変化という表現を以て描かれていることを論じていく。
 本作品を論じることにより、川端文学においてしばしば用いられる比喩である「おとぎばなし」、この語が含有する「少女」性を明らかにしていく。

*グエン・ヴー・クイン・ニュー(ベトナム ヴァンラン大学)
「川端康成教材:日本からベトナムへの研究」
 日本人初のノーベル文学賞受賞者の作家川端康成は今も世界の国々で作品の文学価値の研究が続けられています。ベトナムにおいても、同作家の作品は多数現地語に翻訳出版されています。一方、我が国における日本文学教育では、日本文学教材が不足しているという課題があります。ベトナムにどのような川端康成の作品及び教育教材があるのかを議論をしていきます。日本文学ジャンル研究の出発点として、筆者はベトナムへ導入する日本文学教材の開発に深く注目しています。その過程で、日本の高等学校でどのような川端康成関連教材があるのかを考察したテーマを中心にすえ、ベトナムの進んできた独自の日本文学教育へその教材を活用したい旨が本発表の目的であります。

【会 場】鶴見大学1号館5階501教室(〒230-8501 神奈川県横浜市鶴見区鶴見2―1-3) 【アクセス】 JR京浜東北線 鶴見駅西口下車徒歩5分、京浜急行 京急鶴見駅下車徒歩7

http://kawabatayasunari-academy.org/wp/wp-content/uploads/2022/12/川端康成学会-第186回例会案内.pdf

事務局