第12号(年報’97)

●論文
 『雪国』をめぐる雑感 小泉浩一郎  7
 川端康成と易学
  ―「南方の火」を中心として― 張石  29
 「落日」(掌の小説)論―子供の嘘― 森晴雄  49
 「十六歳の日記」の内と外 高橋真理  60
 特集 第3回 日中共同シンポジウム―
  ―川端文学と愛―
●基調報告
 中国の研究状況 李芒  76
 中国と川端
  ―日本、東洋の真髄としての愛― 羽鳥徹哉  78
●日本側発表要旨
 手紙あるいは偏愛のかたち―川端康成<掌の小説>より
石川巧  80
 『狂つた一頁』論 野末明  82
 川端康成の血縁への愛/夢
  ―『山の音』を中心に― 原善  84
 世界把握の方法 ―川端と大江の比較― 吉田秀樹  86
 「恐ろしい愛」論 ―愛の天罰― 森晴雄  88
 掌の小説群分類の基礎 ―男と女の関係― 三田英彬  90
 【プログラム】
●中国側発表要旨
 「雪国」から見る川端文学の情愛世界 王奕紅  94
 人間味の母性愛を探し求める 
  ―『かけす』から情愛の状況と意味を簡単に分析する―
胡孟  98
 「雪国」の情愛イメージ 志明  100
 『伊豆の踊子』の情愛描写 陳徳文  101
 川端康成と世界文学 宋兆霖  102
 川端作品中の情と愛 素岩  104
●総括
 川端文学研究第三回日中共同シンポジゥム 岩田光子  106
 伝統と近代化 高慧勤  108
●反響
 様々な愛の世界
  ―第三回日中川端シンポジゥムについて― 魏大海  110
 第三回中日川端康成文学研究会報告 舒建華  114
●資料
 新資料・全集未収録文
  ―「広島・長崎」他三篇― 深澤晴美  115
●証言
 「新思潮派の人々」の著者 板垣信  122
●書評
 岩田光子編
  川端康成『雪国』作品論集成』
  (近代文学作品論叢書22 全3巻) 田村充正  124
 小笠原克編『<作家の随筆9>川端康成の随筆』
上田渡  125
 川俣従道著『川端康成と信州』 新宮優子  127
●研究動向
 研究展望(96・3~97・2) 羽鳥徹哉  129
 川端康成没後新聞記事目録 川端文学研究会事務局  145
 川端康成没後年譜・
 教科書日録(昭和四十七年~平成八年)
    川端文学研究会事務局  152
 川端康成関係行事、刊行一覧(一九九六年) 原善  157
 研究文献目録(一九九四年) 田村嘉勝  160
 研究会記録 川端文学研究会事務局  169
 編集後記 原善  171
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