川端康成学会 第 178 回例会
日時 2019 年6月29 日(土)14:00 より 場所 昭和女子大学 1号館5階 5S03
*研究発表
「川端康成の文学評論における〈詩的精神〉」
北海道大学大学院文学研究院専門研究員 常 思 佳
「人物を描く、人体を描く―川端康成『美しさと哀しみと』論」
静岡大学准教授 中 村 と も え
*閉会の辞 川端康成学会会長 片 山 倫太郎
司会 田 村 充 正
*当日受付にて、参加費500 円を頂きます。ご了承ください。 *当日受付にて、年会費の納入を承ります。併せて、維持会費もよろしくお願いいたします。 *例会終了後、懇親会を予定しております。奮ってご参加ください。 *当日、12 時より1号館5階 5S03 にて理事会を開催いたします。常任理事の皆様はお集まりください。
*今後の例大会の開催予定日をお知らせいたします。第46 回大会は8月24 日・戦跡ツアー25 日、第 179 回例会は 12 月7日を予定しております。第179回例会の日程は総会時より変更となりました。ご了承 をお願いいたします。 上記の日程は変更になる場合もございますので、ご了承ください。 なお、例会での研究発表希望者を随時募集しております。ご希望の方は事務局長・堀内京 (kawabata.y.ac.1970@gmail.com)までご一報いただけましたら幸いです。
*会員の皆様には「年報」31 号(2016 年)までのバックナンバーを送料込み 1 部 500 円で販売致しま す。最新号と前号は会員価格2,000円で販売致します。なお、在庫切れの号もありますので、詳細は事 務局長・堀内京(kawabata.y.ac.1970@gmail.com)まで、お問い合わせ下さい。
*例会についてのお問い合わせは下記にお願いいたします。 〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学人文社会科学部言語文化学科 田村充正研究室 電話:090-6180-3670 メール: kawabata.y.ac.1970@gmail.com
【発表要旨】
*常思佳(北海道大学大学院文学研究院専門研究員)
「川端康成の文学評論における〈詩的精神〉」
川端康成は、生涯にわたって文学評論を書き続けた作家である。片山倫太郎は、一連の論考を通して、そうした文学評 論と同時代の小説に見られる〈詩的精神〉との関連性及び、その系譜を跡づけている。 本発表は、このような先行研究を踏まえ、「新進作家の新傾向解説」(『文藝時代』第二巻第一号、一九二五・一)に書 かれた「新進作家の作風に新しい『ポエム――詩美』を漂はせる」という考え方に着目し、その他の文学評論に使われて いる「ポエム」、「詩」、「をさなごころ」、「純粋の精神」といった言葉との関連を検証する。それにより、各々の評論に内 在している〈詩的精神〉について分析し、それらの間の連続性を探ってみたい。
*中村ともえ(静岡大学准教授)
「人物を描く、人体を描く―川端康成『美しさと哀しみと』論」
『美しさと哀しみと』は、かつて恋愛関係にあった男女、大木年雄と上野音子が二十余年ぶりに再会する章からはじま る。本作は以後、彼らがもう一度だけ対面する最後の章まで、鎌倉にいる大木と京都にいる音子の章を交互に配し、構成 におけるシンメトリーを作り出している。大木は小説家、音子は画家であり、双方に愛の対象である人物をモデルに制作 するという設定が与えられてもいる。ただし、大木の小説「十六七の少女」が音子をモデルにするのに対し、音子が描こ うとする「三つの愛」の対象は母・嬰児・弟子のけい子で、大木は入っていない。なぜ大木は描かれないのか。発表では、 登場人物たちの心理に理由を求めるのではなく、人物を描く方法に関わる問題としてこれを考察したい。具体的には、モ デルをめぐる人物たちの議論、音子とけい子の作品、実在する画家や作品への言及など、作中の絵画に関連する要素を手 がかりにして、人物を、人体を描く方法論を抽出する。
【会 場】昭和女子大学1号館5階5S03(〒154-8533 世田谷区太子堂1-7-57)
【アクセス】
*地下鉄:東急田園都市線(半蔵門線直通)「三軒茶屋」駅下車徒歩7分
*バス:●渋谷駅から下記方面行きを利用し、「昭和女子大」下車(上町・等々力・田園調布・弦巻営業 所・二子玉川・高津営業所・成城学園・祖師谷大蔵・狛江・調布)●目黒駅・祐天寺駅から三軒茶屋行き を利用し、「三軒茶屋」下車●下北沢駅から駒沢陸橋行きを利用し、「三軒茶屋」下車
PDF版の例会案内です↓