川端康成学会 第51回大会 下田大会
「伊豆の踊子」の過去・現在・未来―研究・探求の道標に
日時 2025年 8月24日(日)11:00~16:30
場所 下田道の駅「開国下田みなと」4F会議室3
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主催:川端康成学会
後援:下田市・河津町・下田市教育委員会・河津町教育委員会
【開催趣旨】
およそ100年前、川端康成「伊豆の踊子」は、1926(大正15)年1、2月号「文藝(芸)時代」に発表されました。いうまでもなく、この作品は、1918(大正7)年秋、川端が20歳(旧制第一高等学校)のとき、ひとり一週間ほど伊豆を旅したことがもとになって書かれています。
以来、今日まで、「伊豆の踊子」は多くの読者を生み、映画化は文芸作品では比類のない6回もなされ、テレビドラマ化、教科書掲載、劇化など、誰しもが一度は目にし、そして、耳にしてきた代表作です。
今回、この下田で「川端康成学会」を開催するのは、単に、主人公である「私」と「踊子・薫」の別れの地であったからというだけではありません。
川端文学研究者は、「伊豆の踊子」理解のために、作品そのものの詳細な解釈はもとより、作品にまつわる伝記的・実証的研究、文学研究方法を駆使した研究など、あらゆる角度から「伊豆の踊子」を論じてきました。
しかし、研究はとどまることを知らず、文学作品としての「伊豆の踊子」をさらに究め続けています。
この地、下田市や隣町河津町での活動には、例えば、「下田帖」同人による下田歴史調査、伊豆半島鉱山の調査研究、毎年開催の「伊豆の踊子」読書感想文コンクール、あるいは劇団「SPAC」による公演など多く地域に根差した興味深い研究や催しが展開されています。
今回、私たちが一堂に会し、相互に見解をただすことで、「伊豆の踊子」を、より学的可能性を抱いて、発展的に読み、または調べることによって、相互に新たな発見があり、共有できるものと信じています。
そして、これらが、今後の「伊豆の踊子」研究・探求の道標となれば、今回の下田大会は一層意義深いものとなります。
【ご案内】
ⅰ 宿泊施設は、各自予約等なさってください。海水浴シーズンですので、お早めに。
ⅱ 大会当日の昼食は、各自でお願いします。会場が道の駅で食事処はありますが、日曜日ですので混雑が予想されます。
【プログラム】
総合司会 川端康成学会事務局長・日本大学非常勤講師 青木 言葉
▼開会の辞 茨城大学名誉教授 杉井 和子
―午前の部(11:15~12:00)―
▼研究発表1「「南伊豆行」にみる「伊豆の踊子」と下田」
下田市職員 渓口 輝
司会 東北大学大学院准教授 仁平 政人
―午後の部(13:30~16:30)―
研究発表2「『伊豆の踊子』研究の現在—どのように読まれ、研究されてきたか―」
鶴見大学名誉教授 山田 吉郎
司会 東北大学大学院准教授 仁平 政人
▼シンポジウム「「伊豆の踊子」と下田・河津」
「『伊豆の踊子』読書感想文コンクール」の審査から」
前河津町教育委員会教育長 鈴木 基
「伊豆半島の地形と地質(特に伊豆半島の鉱山について)」
早稲田大学・秋田大学研究員 川平 裕昭
「名作の街・下田の風景」
元県立下田北高等学校長 渡邉 紘
「小説「伊豆の踊子」とアダプテーションがもたらす可能性」
昭和女子大学大学院教授 福田 淳子
司会 尚絅学院大学名誉教授 田村 嘉勝
▼閉会の辞 川端康成学会長・鶴見大学文学部教授 片山倫太郎
【懇親会】(18:00~)
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*今大会は、オンラインでの配信はございません。ご了承ください。
*当日受付にて、参加費500円を頂きます。高校生以下は無料です。
*会終了後に懇親会を予定しております。シンポジウムでの議論の延長でのご歓談の場になります。奮ってご参加いただけますよう、ご予定ください。
*例会についてのお問い合わせは下記にお願いいたします。
川端康成学会事務局 〒230-8501 横浜市鶴見区鶴見2-1-3
鶴見大学6号館 鶴見大学文学部片山倫太郎研究室
メール:kawabatagakkai@gmail.com
*当日受付にて、年会費の納入もお受けします。併せて、維持会費もよろしくお願いいたします。
*例会での研究発表希望者を随時募集しております。ご希望の方は事務局長・青木言葉(kawabatagakkai@gmail.com)までご一報いただけましたら幸いです。